日本とドイツ
日本が経済の分野でもはや西ドイツを追い抜いた、と一部の日本人が自信を持ちかけたとき・・・
西ドイツはまた日本に大きな疑問を投げかけました。
それは同じように黒字を溜めても日本は叩かれ、なぜ西ドイツは叩かれないのか・・・
同じように国の経済は栄えているのに、なぜ日本人は豊かさが実感できないのか、という国家の経済運営と国民生活の向上に関する根源的な問いかけです。
この2つの国の戦後がどこで分かれたのか、わたしもよく友人たちと議論しました。
そもそも歴史も文化も置かれた環境も全く異なる2つの国家を比較することは意味のあることであるか、そのような疑問も当然起きました。
・・・もちろん、西ドイツのある事実、政策をそれだけ取り出して、日本のそれと直接に優劣を比較するのは無意味なことでしょう。
にもかかわらず、私たちは他国の事情を知るのは、自国の事情を客観的に把握するよい機会、よい手法を提供する、とその度に思ったのです。
それはちょうど自分たちが無我夢中で駆け抜けてきた道に今一度戻り、間違いはなかったか、望む方向に走ってきたか、を確かめるような経験でした。